血煙 札束プレイ

-次元視点-






-ルパン視点-


「いっつも処女みたいな締まりだよなァ」

穴はまだピストンを受け入れられるほど開いておらず、まだギチギチと固く雄を締め付けているだけだった。

挿れている方も痛みがあって、さほど良くはなかった。

だがこれが仕方のないことで、しばらくすれば程良い締まりで俺を楽しませてくれる。

俺はもうそれをこの身体でも知っていた。

「ふは、痛ェくらい締めてきやがんな」

むしろその感触を楽しむように奥まで挿入し、ゆっくりと腰を引く。

そうすればやわらかい肉壁が、亀頭を包んで擦り上げているのがわかる。

同時にまだ固い縁がキツく竿を扱いた。

「はッ、はぁ、ぐ

押し拡げられていたナカが、本来の形に戻っていく感触はあまりいいものではないらしい。

札の上に先走りを垂らしていた雄に手を伸ばすと、今は縮こまってしまっていた。

「あーあ、萎えちゃった」

慰めるようにそれを揉んでやった後、頭に引っかかっていた帽子を取り札束の山に立てかけた。

「ま、そのうち良くなるよな」

「う、う、ゥ!」

札束に顔を埋めて、次元は処女と同じように慣れるまでの苦しみに耐えている。

それがやけに愛しく見えて、最初よりも加減して腰を動かした。

窮屈にしているのを見て、膝に引っかかっていたスラックスを取り、脚を開かせる。

「これで少しは楽になったろ」

「は、あ、はぁ

奥を責めず、ナカが雄の形を知るまで緩やかな抽出を繰り返した。

時間をかけてねじ込み、その倍の時間でゆっくりと引き出す。

骨ばった骨盤を掴みながら次元のナカを陵辱する自分の雄を見て、俺も興奮した。

よくもまあ、こんなものがこんな小さい尻に出たり入ったりできるものだ。

「う、んッんん」

抜き差しの回数が増えると、肉の縁が柔らかくそれにまとわりついてきた。

締まりがちょうどよくなり、時折ヒクつくように収縮する。

「柔らかくなってきたぜ、こっからは慣れたもんだろ」

「ん、あんん

返事代わりの喘ぎ声を漏らした次元の雄に触れると、芯を持って先走りを垂らしていた。

「次元感じてきたな?」

シャツだけを羽織った背中に覆いかぶさって、髪を避けもせず首元に鼻先を埋めた。

掻き立ての汗の匂いは、どうしてか欲情を煽る。

「じゃあ、好きに動かせてもらうぜ」

肩口に吸い付いて鬱血を残して予告し、腰を叩きつけ始める。

「んんッ! う、ぅうッ!」

ぐしゃりと次元の掴んだ札が潰れていくのを見ながら、程よく柔らかくなった穴を犯す。

俺の先走りとローションで滑りの良いナカは、擦れる度に感じて縁をヒクつかせた。

次元の脚はかろうじて立っていたが、身体の重心を札束の山に預けていたせいで、気がつけばその山はなくなっていた。

崩れた山の端の札束が崩れ、床にボトボトと落ちていく。

これだけの金があれば、大概の贅沢ができるというものだ。

今なら、世界一のガンマンの痴態を買うのが一番の使い道だった。

「なあ次元、ここにある金全部お前にくれてやったら、お前は代わりに何をしてくれる?」

ぐちゃぐちゃと音を立てるように腰を上下に揺すり、拓いた穴の手前、前立腺のあたりの粘膜を擦る。

「はぁッ、んんんッ、は、は

そうしてやればよほど気持ち良いのか、びくびくと腰を揺らして悶えて、蜜のような吐息を零した。

「はぁ、ん…40億も、価値のあることなんか、俺がしてやれるかよン、はぁ何、しても、足り、ねう、あぁッ!」

ぐりゅ、と深く前立腺の膨らみを抉られたことに大きく口を開き、バリトンの重みを残した甘い声を出す。

「は、ん

さらにそこに欲しいのか、俺の動きに合わせて次元の腰も揺れ始めた。

「そう言っちまうと、何をされてもいいって意味に取っちまうぜ」

伏せていた身体を起こし、パンと肉同士がぶつかり合った時の艶めかしい破裂音が鳴るように腰を突き出す。

それを何度も繰り返すと、興奮したのか甘い呼吸が荒くなり、地面に足をついていた膝もがくがくと揺れた。

「ッ、んぐ、深、ェ加減、し、ろ!」

奥に突き当てられるのが好きなくせに、後ろ手に俺の腿を押し返してきた。

それを無下もなく払い、問答無用を伝えるためにより激しく腰を打ち据える。

「あ、あッ、はあぅうッ」

吸いつくようなそこに一際強く押し込むと、可愛げのある嬌声を上げた。

それは男の喘ぎ声と言っても、たしかに扇情的だ。

その上次元の元の声の良さも相まって、鼓膜を舐められているかのような興奮を覚えた。

「なぁ次元、俺様いいこと思いついちった」

「あ、あ、んぁ!」

先ほどの声を促すように犯しながら、また覆いかぶさって喉仏を指先で撫でる。

「お前さんのそのたまんねェ声、今だけ残らず俺様に売っぱらってくれよ」

は、はッ高く買ってくれるってんなら、いいぜ」

まだ余裕があるのか、前髪に隠れた横顔から笑うように口元を歪ませるのを見せる。

負けじと俺を煽っているつもりなのだろう。

それは拍手を贈りたいほど、上出来なものだった。

「んは、そんな娼婦みたいなこと言えんだ。わかったよ、俺の全財産つぎ込んでやるさ」

言うと同時に札束の山の上へ次元の身体を押し上げ、俺自身も乗り上げる。

そしてうつ伏せの身体を押し潰すように律動を再開した。

「あ、あぐッ、ン、ぐぅ!」

「ダメだろ、詰めちゃ。もっと口を開いて、そのやらしい声出せよ」

口に指を差し込み、強引に開かせる。

その口の端にキスをしながらナカを搔き回せば、指に声の振動が伝わってきた。

「ぁ、あ、ああッ、あ まっ、へ、あァあッ!」

上手く発音出来ず、舌足らずに喋る。

可愛いという加虐心と愛しさの織り混ざった感情が、また俺を煽った。

もっと良くしてやって、もっと猥雑な言葉と声を出させてやりたい。

興奮に愛しさは薄れ始め、加虐心だけが濃さをましていく。

「声出すと、ちょっと緩まるな。息吸うと締まってる。お前、声出さない方がやっぱり辛いんだろ」

「あぅう!!」

「いつも声出さねェの、やっぱり恥ずかしいから? 突っ込まれてる時点で諦めちまえばいいものをよ」

虐めてやると、また口元が少し笑った。

「はッ、タダでくれてやるほど、安くないんでな

図星のくせに、強がりを言っている。

それだけのことなのに、やけに興奮するセリフだった。

「んふお前の声にはそんなに価値があったとは知らなかったね。じゃあ今度から声が聞きたい時は、ちゃあんと払ってやるよ」

「ぁ、ん、ルパン……!」

腰を引き上げて、不安定な足場で尻を突き出すように促す。

次元も欲しかったのか、札束の隙間に手を差し込んで捕まった。

「あ、ンンッ、あ、あは、はぁっ、あ、ア!」

ワイン色のシャツを羽織った背中と晒されたうなじ、痩せ過ぎのせいでできているくびれ。

肉の薄い尻が犯されるたびにかすかに肉を揺らす情景。

奥に当たる度に溢れる淫猥な、深みの上澄みだけをすくった甘い喘ぎ。

全てがいやらしく、気がつけば夢中になって俺は次元を犯していた。

「あー、お前、やっぱりすげェな。俺様をこんなに煽ってくれる男、お前の他にはいやしないよ」

「はぁっ、ン、んぅう!」

腰を止め、奥の肉壁に切っ先を擦り付けて弄ぶとぶるりと次元の腰が揺れた。

途端にぎゅうと雄を咥え込んだ穴の縁が締まり、脳が痺れそうな快楽を俺に与えた。

直後に次元はビクビクと身体ごと痙攣し、脱力する。

ぼたぼたと音のする方に手をやれば、芯を残した雄から先走りでも精液でもないもので濡れた。

「は、潮なんか吹いちまって。奥責めるとすぐこれだよな」

「あ、あ、あぁる、ぱ

引きずられて射精するにはまだ熱が足りない。

締め付けが落ち着いた後、まだ終わらせないと言うように、放心しかけている身体を引き寄せた。

「確か40億だっけ? もう少し楽しませてくれなきゃ割に合わねェよ」

表にひっくり返し、一度抜けるぎりぎりまで腰を引いた。

まだピクピクと震えて潮を垂らしている雄を捕まえて、強めに扱く。

そうしてやれば、弛緩していた締まりがまたよくなった。

「あッば、か少しくらい、休ませろ

「だぁめ、お前寝ちまうから」

寝てしまっては、俺が買った声も出ない。

損は心底嫌いで、とても許せるものじゃない。

そんなことを思いながら、溶けた身体に覆い被さる。

それから膝の裏を掴み上げ、尻が突き出るように押し込んだ。

「うぁッ

それにさえ感じたのか、次元は喉を反らした。

ナカでイッた後は、また感度が上がる。

興奮で汗が滴るのを感じたが、それを拭うことは無視して雄を深く次元の身体に埋め込んだ。

柔らかく煮詰まったようなナカを感じ、そこから快楽を得るために容赦なく打ち据える。

押し入れる度に肉に包まれる快楽を得て、引きずり出す度に締まりの良い穴に絞られる興奮にまた俺も夢中になった。

「あっ、あッ、んんッ、はっ、は、はぁッ

次元もどろどろになったのはナカだけじゃないらしく、溶けた視線をあらぬ方向へ向け始める。

「次元さんよ、お仕事忘れてませんかネ。俺様、たかーい金出してんだけど 」

顎を掴み、前を向かせる。

その目の前に俺も頭を動かし、上唇だけをなめた。

「んぅあ、るぱあんア」

自分の役割を思い出したらしく、喉の奥からとろけた甘美な声を溢れさせる。

口の端から唾液が溢れ出て、髭に吸い込まれていく。

「あっ、あ、ン、くふ、あ

だらだらと溢れた粘液を吸いきれなくなったのか、ぽたぽたと髭の先から滴り始める。

その様子を見ただけで、勃ち切っているはずの雄が膨れるような錯覚を覚えた。

「そう、その調子。イイもの売ってくれなきゃ困るぜ」

「ンッ、はぁあ、ふンンるぱ、んん、ぁ、ひ、ぅ!」

俺にそう言われ、意識して扇情的に声を出し始める。

女の慣れた演技ではない、時折戸惑うような、初心な煽りにくすぐられた。

俺自身も作り物じゃない次元の声が欲しくなって、ごつごつと骨同士がぶつかって出る鈍い音が立つほど重く突き込んだ。

「い、ひぅ、んあッ、あ、もイ、ク

次元が髪を揺らしながら首をもたげ、繋がった部分を見下ろす。

そして雄に手をやって、自分で亀頭を虐め始めた。

「今の、もう一回言って」

「はぁっ、あ、イク!」

「どっちで? 答えてくれよ」

「う、うぅッ、ア、ま、え

言いながらもぐちぐちと鈴口を親指で擦り上げる。

その様子は決して悪いものじゃなかったが、今の嗜虐心を満たすには足りない。

「前か、そいつはまだ我慢しな」

雄から手を離させ、ぬるついた片手のひらを合わせて握る。

ぐちゃぐちゃと開いては握るを繰り返しながらナカを犯すと、恨めしそうに俺を見上げた。

「く、そなん、で、だよ!」

「だってよ、前だと声出さないだろ?」

男の絶頂は、女のように声を上げながら達しない。

背中をかがめて喉を潰し、身震いだけで終わってしまう。

それを男の次元にするなと言うのは酷なことだが、今夜は俺が満足するまでさせる気はなかった。

「ナカでイって、とびきりいい声聞かせてもらわねェと。さっきも言ったろ、今夜のお前の声は俺様の勝手」

「ッ、ちく、しょう!」

怒りつつも、諦めたように俺の手を握った。 

「あ、あぁッ、あぐ、ん、ぐッ

途中まで雄の快楽に集中していたせいか、雌の快楽にシフトするのが多少辛そうだった。

取引したとは言え、普段の次元を思えばもう少し文句を言ってもいいものだ。

もしかしたら、こいつもこいつで、今の状況を楽しんでいるのかもしれない。

そうだとしたら、飛んだ淫売だ。

それを考えた時、口の端が勝手に弧を描いた。

「お前さん、ナカでイッちまいそうな時は、どんなこと考えてんの、そんな時はよ」

犯し続けながら、戸渡の筋を次元の出した潮で撫でながら問いかける。

「ん、はぁ、あ、イキたく、なく、なる

「へぇ、そいつは恥ずかしいから?」

「はぁち、ちが、う」

次元も汗だくになり、長い黒髪のひと房が頬に張り付いている。

それを払って、それでと続きを尋ねると、絞り出すように言葉を続けた。

「ナカに、もっと、欲しくなっちまう、から女、みてェに」

言いながら、空いていた手のひらを臍の下へ、腹の中心に置く。

そこは今まさに、俺に犯されている場所だった。

「ふは、そーくる? 煽ってくれんネ」

どこまで本心かは知らないが、この上なくいやらしい回答に満足させられた。

「じゃ、欲しがってもらっちゃおうか、女みたいによ」

「ひ」

膝の裏を押し込み、次元の頭の上に来るまで尻を突き上げさせる。

俗に言う、まんぐり返しと言う体位だ。

「あぁッ、あ、ア、 る、ぱ、ルパッるぱ、ぁ、も、イ!」

落とすように突き込んでやれば、びくびくと内腿が大きく痙攣を始める。

「イク、ぁッ、ア、あぁあッ!!」

奥の窄みに重く雄が突き落とされる快楽に、次元はあっけなく達した。

俺を押し返すほど背中を反らし、ぎっちりと咥え込むように縁を締め上げてくる。

「あァふぁあ、んッくぅ!」

声は勝手に出ているようで、びくんと大きく余韻に身体をくねらせる度、焦げつきそうなほど熱く甘いため息を出した。

「はっ、次元ッ締め過ぎだぜ毎度のことだけどよッ」

締め上げる縁と蠕動する肉壁に我慢が効かなくなり、背を曲げて身震いを起こす。

精液が尿道にとめどなく上がり、制御もなくナカにぶち撒けた。

「ぅああっ、あ、るぱ、んふ、ぅう!」

ナカに吹かれている回数が一度や二度でないことに気づいた次元は、堪えるように札束の一つを握る。

普段、女とする時はすぐに萎えてしまわないよう精液を出し切ったりはしない。

だが今は穿った穴に、それを注ぎ込むこと以外を考えてはいなかった。

「はーあーあ、全部出しちまった。お前が欲しがるからだぜ、次元」

それを次元のせいにしながら、穴が激しく収縮するのに合わせて尿道に残った精液まで出し切る。

「はぁー、は、ぁ

絶頂の波が収まっても、呼吸とともに次元の喉が震えていた。

その一つ一つが、俺のものだと言うことに深い満足感を得る。

それに満たされて身体を離し、脚を下ろしてやった。

その拍子にごぷりと出し過ぎた精液が溢れ、紙の上に染み込まず溜まる。

身じろぐこともできずぐったりとしているのを眺めていると、次元の身体の周りの札がぐっしょりと濡れていることにようやく気づいた。

「これ、見ろよ。ぐっちゃぐちゃ。乾かしても使えたもんじゃねェな」

そのうちのひと束を、隣に座り次元の目の前に持ってくる。

絶頂に二度も達して黒い瞳は快楽に煮崩れ、少し目が回ったのか震えていた。

「はぁんなもん、燃やしちまえば、いい」

途切れ途切れに返事を返し、手の甲で目を隠す。

もう限界だろうと察し、俺は札束の山から降りた。

「焚き火ができるな、この量ならン?」

次元のふくらはぎが、俺の腿に当たる。

すりすりと誘うように擦り当てて、振り向くととろけた目は俺を真っ直ぐに見ていた。

「ふは」

まだその溶けた身体でできることに驚いたが、自分も下半身の疼きを感じ、思わずどちらにも苦笑する。

その足首を捕まえて、ふくらはぎから腿の付け根を辿るように札束にまた乗り上げる。

「これはお前さんの金になるんだぜ、次元。もっと汚れちまっても、俺様は知らないからな」

精液の溢れた穴を指で弄り、悪戯に指を挿れる。

そうすると、ぐちゃぐちゃと穴がヒクつき、ナカに出した精液の熱さがまだ保たれているのを知った。

「いい全部燃やしてやる」

「んふふそりゃあいいな、すげェ贅沢だ」

明日は札束の焚き火で煙草でも吸おう。

そう約束して、まだ汚れていなかった札を次元の身体に蒔いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※翌日 大介は腰砕けと二日酔いで焚火不参加