次元は大方、3回激しく抱いてやると自我を飛ばした。
最初は普通に前で射精し、後の2回でナカからイく。そうするのが一番身体を溶かすらしく、ぐったりと身体をシーツの上に投げ打ったまま動かなくなる。
その夜の4回目は深夜2時頃で、仰向けに寝かせて、ほぼ水平になるまで開かせた脚の膝裏を掴みながら腰を打ち付けていた。
「…ア、ッ…はぁ…は…んンッ…」
ぼんやりと意識はあるらしく、奥を突かれれば呻いた。
自我がある時は後ろからがいいだの顔を見せたくないだの煩くて仕方がないが、こうなる頃には何をされても無反応だった。
「おい、起きろ」
まだ終わってないと内腿をつねった。
それさえ気持ちいいのか、びくりと跳ねて息を荒くする。
だが言葉を発する事はなく、溶けた瞳を天井に向けているだけだった。
「たかが3回で意識飛ばすなんざ、弱過ぎんだよ。最初のうちにバカみたいに夢中になって保たないんじゃ、ガキと同じだぜ」
「あ、あ…ン、あぁ…!」
声を出させる為に奥に押し込み、吸い付くような肉壁を味わう。
並の男じゃ味わう事のできないそれは、女のそれに似ていて気持ちがいい。
「ハッ、銃以外には売りどころのねぇ男だと思ってたけどよ、案外こっちで売れば人気者になれんじゃねぇノ? まあ3回でヘバってるようじゃ、金取る前に逃げられるのが関の山か」
仰向けだったのを転がして、うつぶせ寝にさせる。
最初の白濁も乾いていない肉を掻き分けて、狭くなるように脚を閉じさせてから挿入した。
「う、うゥ、んっ、んっ、ンッ…」
揺さぶる度、声は漏れる。
俺にされるがまま、なすがまま犯されて、男というものを忘れているこいつに、腹が立つほど情欲が燃えた。俺の言いなりになる人間はさほど好きじゃないはずなのに、こいつのそれは愛しく見えてしまう。それが我ながら気に入らない。
「ひ、い…あっ、グ…ふ、うッ…!」
だいぶきついのか、目蓋を伏せて滲んだ涙がシーツの中に消えて行くのが見えた。
「泣くならもっと喘げっての、ただでさえ俺様が動いてやってんだから、よ!」
バチン、と乱暴に腰を叩き落とす。
セックスで奉仕してやるのは女だけだと決めいたのに、次元相手にこっちが腰を振ってやっている。
それで堕ちた次元に強く欲情しているのも、負けた気がして腹が立つ。
「まったく、テメェはつくづく役に立たねェ男だよなァ? 仕事もできねぇ上にドジばっかり踏みやがって。その上ロクに俺様を悦ばすこともできねぇのか?」
「は、ア…あぅう、うぁ…!」
「何とか言ったらどうだ? そのスカスカのおつむでもイエスかノーくらい言えんだろ。次元、答えろよ、ほら」
返事ができないのを知っていて、執拗に責め立てる。別に答えなんか求めちゃいない。俺自身が八つ当たり気味に愉しんでいるだけだった。
実際のところ、次元は締まりのいい穴で、ナカはどろどろに濡らして俺を満足させている。
「無視すんの? 随分と偉くなったもんだ」
とはいえ、気絶してないだけもう少し反応はできるはずだった。
覆い被さり、耳元に唇を近づける。
「ナメてんのか、少しくらい腰振れよ」
ぴくりと身体が震える。聞こえてんじゃねぇか、とまた肉の薄い尻に腰を音が立つ程打ち据えた。
「ひッ、ア"、痛、ぁあッ…!」
脚をこじ開けるように開かせて、執拗に奥だけを狙う。
普段は吸い付くように閉じるそこが、形状を変えられて開き始める。
ぎゅう、と痛みを感じた次元が縁を締めた時、脳幹が痺れるような快感が走った。
「あァあッ、あ、うぁアッ、や、ぶれ、る…!」
「破れやしねェって、こんなどろどろに濡らしてんだから。それにそこまで…」
「嫌、嫌だ、も、死んじまぅ、うッ…!」
「うざってえなァ…泣くなよ」
怖がってぼろぼろと泣き出したのを見かねて、また表にひっくり返す。バックで突くよりは奥に届き過ぎない体勢になり、あからさまにほっとしたような顔をする。
また俺様が妥協してやったという苛立ちが、興奮と絡み合って暴走する。
「安心してる暇なんかねぇぞ」
腰を鷲掴み、また奥を狙った。熱くぐちゃぐちゃにぬるついたナカは、次元が怖がっているのに合わせて収縮し、俺にたまらない快感を捧げた。
「ふは、なかなかイイぜ、次元よォ。やればできるじゃねぇか」
「ッ、あ、あぐッ…!」
容赦など何もなく犯し続け、次元が息を詰まらせているのも無視した。
そしてナカが絶頂に達し、精液を欲しがるように蠢いたのに合わせて奥に突き込んだ。
腰を掴む力が勝手に強まり、目を伏せてぶるりと身震いをしながら肉壁に種付けた。
いつもなら先で跳ね返ってくるような感触があるが、今日はそれがない。
まるで子宮腔に中出しした時の感触だった。
「ヒッ、イ…! るぱ、ァ…ち、ちが、ぁ…!」
それは次元にも分かったらしく、背を曲げて俺にしがみつく。
奥を多少開かせたせいか、精液が普段は入らないトコロに注がれたらしい。
「だ、出して、くれ…」
遺言を残し、余韻の収まらぬままシーツに落ち、焦点の合わなくなった目で唾液を零す。
さすがに虐め過ぎたかと思ったが、ここまで俺という男を本気にさせたこいつも悪い。
「あーあ、ここに入っちまったら掻き出してやれねェや。明日は痛むぜ、お前さんの胎ン中」
俺が目を伏せている間に潮を吹いていたらしく、びしゃびしゃに濡れた腹を撫でる。
「孕んでたら、ちゃんと教えろよ? 産ませてやるから」
引き抜きながら言った瞬間、次元はようやく気絶して目を伏せた。
end