仕事が終わって、アジトに帰るなり帽子を脱がされた。
口づけに押され、玄関の壁に背をつく。
「ンッ、ん、はっ…ルパン、ばか、待てって」
尻を撫でられた時、俺は腕を突っ張った。
「女じゃねえんだ、直ぐには無理だ」
「んなこと、どうでもいい」
片膝を股の間に差し込まれて、焦る。
またキスしようとしてきた唇を手で拒否して、十分だけでいいからと頼んだ。
「…わかったよ」
奴は不満そうだったが、しぶしぶ離れてシャワーに向かう。
俺もトイレのドアを開け、箱からいつも使うそれを取り出す。
女なら直ぐに抱けるのに、わざわざ俺を抱きたがる意味は知れない。
それでも、必死になって自分の尻を洗う俺も俺だった。
「はぁ……」
水を流し、ため息を吐いて天井を見る。
この準備だけでも、体力を奪われることをあいつは知らない。
シャワーの水はまだ流れる音が聞こえている。
少し休んでから出ようと、音の切れ目を待つ。
だが、音はしばらく経っても止まらない。
どうかしたのかと、パンツを履き直しもせずドアを開ける。
赤いジャケットの男は、目の前に立っていた。
驚きで声も出ない俺を見て、にやにやと笑う。
「シャワーに入ってると思った?」
「お、前…」
ずっとここにいたのかと、背筋が寒くなる。
有無を言わさずドアに手をかけ、中に押し入ってきた。
鍵までかけて、みっともない姿の俺の腕を引く。
「後ろ向いて」
便座のフタを閉め、無理やりタンクを摑まされる。
そしてほんの少し慣らされた後、直ぐに硬いそれを穴に突きつけられた。
「る、ルパン、嫌だ」
「俺様も、もう待つのは嫌だね」
「だからって、あ、うぁあ…ッ!」
ズプリと亀頭を埋められ、痛みとナカを開かされる快感に声が出る。
まだ狭いナカを、奥まで押し開かされて息が詰まった。
「あぁっ、ア、あぐ…!」
「直ぐにぐちゃぐちゃにしてやるから、我慢しな」
音が立つほど腰を叩きつけられて、痛みに腰が逃げると両手で捕まえられた。
「ルパンッ…あ、い、て…痛、い…!」
「んふ、処女みてえな声」
逃げられないように腰を限界まで押し付けられた後、髪を掴まれてキスをされた。
「ん、ン、は、ルパン…、るぱ、ん…ッ!」
ガタガタとタンクが揺れて不安定なせいで、何度も縋り直す。
身体を支えるのに必死で、快楽に集中しきれなかった。
「あ、たのむから、座らせて、くれ…」
懇願するように、首を振り向かせてあいつの顔を見た。
目が怖いほど据わっていたが、何も言わずに雄を引き抜いて俺を立たせる。
それから、便座の上に俺を座らせた。
「背中、つけた方が楽だぜ」
そう言ってタンクにもたらされた後、靴とズボンだけ脱がされる。
また腿を持ち上げられ、挿れられた。
「ひ、ン…、ンンッ、う…あ、ア…!」
揺さぶられても、今度は掴むところがなく、嫌々首に縋り付くしかなかった。
「ハッ…そういうレイプされてるみたいな反応、やめろよな」
そう言って笑った後、ジャケットを羽織ったままの姿でネクタイを緩める。
その後に俺のネクタイを引き抜き、喚いているわけでもないのに口に噛ませ縛り付ける。
シャツのボタンも全て外された後、また手加減もなく揺さぶられ、身体を犯された。
「ンン、ン、ん…!」
身体を突き上げられるたびに痛みが和らぎ、乱暴な快楽に自分が壊されていく。
萎えていたそれがいつのまにかダラダラと透明な液を流して、犯されている穴にたどりついていた。
「今日は、こっちだけでイケそうだな」
突き当たりをしつこく虐められ、嫌がるように首を振る。
「ン、ん、ふ、ング、んッ…ンンーッ…!」
だが、身体はそれを嘲笑うように痙攣し、跳ねるように張り詰めた。
それがもっとして欲しいと身体を擦り付けるように見えるのは、俺も知っていた。
射精の快感と余韻に呑まれ、快楽が溢れて涙になる。
「はっ、はぁ…次元…ッ!」
俺が脱力した後、タンクとの間に押し潰すように、ジャケットを着た身体が押し付けられた。
奥で射精されたのに、その量があまりにも多くて、穴から溢れるほどだった。
しばらくそのままの体勢で互いの息が整うのを待ち、腕の力が戻ってきた頃に自分で口枷のネクタイを外した。
「はぁ…は、お前…やり過ぎだ…」
「んふ、すげー興奮しちまった」
悪びれる様子もなく言い、俺にキスをする。
俺もそれに答え、短く刈り込んだ髪に手を添えて、舌先で上顎を舐め返した。
「もう一回、シていい?」
「背中…痛ェ」
「じゃ、今度は乗って」
腕を掴まれ、立たされる。
拒否することなく、まだ硬いままのそれを身体に埋めた。
end